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先日テレビの番組「坂上&指原のつぶれない店SP」で群馬県の桐生の街を

立て直すという企画があったので見てみました。

 

『☆銀だこ社長が群馬県桐生シャッターだらけの街立て直し』という

タイトルです。

 

「シャッターだらけ」とタイトルにある通り、実際に桐生に行ってみると

シャッターが閉まっているお店が本当に多いです。

歩いている人も少ないですし、寂しい限りです。

 

そんな桐生の街の立て直しが本当にできるのかの気になりました。

 

この記事では、「そもそも桐生市ってどんな所?」という事から

どんな番組の内容だったかについてご紹介したいと思います。

 

約2時間半を桐生の立て直しだけで取り上げてくれていたので、

地元群馬という事もあり見入ってしまいました。

 

少しでも桐生の事を知ってもらえたら嬉しいです。

群馬県桐生市はどんな所?

地図で言うと群馬県南東部に位置して栃木の足利市がすぐ隣に

隣接しています。

1970年代は織物産業で発展して、かつては絹織物の4分の1ものシェアを

占めていたこともありました。

 

きもの地、帯地に使われる桐生織(きりゅうおり)や、

藍・草木を使った桐生絞り染めなどの伝統的な産業や工芸品も多い街です。

 

僕も奥さんと桐生で藍染体験をして、キレイに藍で染まった

ハンカチを作る貴重な体験ができました。

 

人口総数ですが、108,476人(2020年11月末時点)と群馬県内では

5番目に人口が多いです。

 

消滅可能性都市にも指定されている桐生市

消滅可能性都市」と初めて聞いたという方も多いかもしれません。

僕も番組内で、初めて知りました。

 

言葉でも何となくイメージはつくかと思いますが、国土交通省からは

以下のような定義がされています。

2010年から2040年にかけて、20歳~39歳の若年女性人口が

5割以下に減少する市区町村

 

国土交通省HPに掲載されている資料によると群馬県内の

消滅可能性都市の比率は60%弱となっています。

正直「そんなに高いの?」と思いました。

比率が半分以上になってますからね。

 

群馬県内の市町村の数がどれくらいあるかというと、

35市町村(12市・15町・8村)です。

 

比率が60%とすると2040年にかけて35市町村の内の約21程の市町村で

20歳~39歳の若年女性人口が5割以下に減少する事になります。

 

漠然と人口は減っていくというのは理解していたつもりですが、

数字でみるとリアルに悲しくなります。

 

ちなみに青森、岩手、秋田、山形などの東北地方は

比率をみると非常に悪いです。

秋田県に至っては比率が90%を超えているので、長期的にみると

秋田自体の存続が危ぶまれます。

 

不景気で結婚したくてもできない若者も多いですし、

結婚する人が少ないと人口増加も望めないです。

 

また、田舎での収入が低くて地元で生活をしたい若者が

やむ得なく都会へ流失してしまう社会構造となっていると思います。

 

街の立て直しに挑む銀だこ社長

誰もが一度でも食べた事があるであろう「銀だこ」の

佐瀬 守男(させ もりお)社長が、そんな桐生の街の立て直しに挑みます。

 

佐瀬社長は桐生市出身です。まさに地元ですね。

桐生市から直々に街の立て直しのオファーがありました。

色々なアイデアで会社を拡大して、東証1部上場まで果たした

敏腕な社長に立て直しのオファーがあるのはわかる気がします。

 

自分の会社はもちろん、過去に番組内の企画でお店の再生をしています。

ただ、街の再生は初めての取り組みの為、頭を悩ませていました。

 

考え抜いた結果、活気溢れていた桐生の商店街を活気づけるための

コンセプトを打ち出します。

 

桐生は食の街

桐生には、色々なグルメがあります。

 

番組内で紹介されていた以下のグルメが紹介されていました。

・ソースカツ丼

・ジャガイモ入りソース焼きそば

・ひもかわうどん

・じゃがいものシウマイ(コロリンシウマイ)

・170年の伝統菓子 花ぱん

・焼きまんじゅう

・ギョーザラーメン

ギョーザラーメンは、番組で初めて知りましたね。笑

ラーメンの中にギョーザが入っていて斬新でした。

男性の方や若い方は特に好きそうです。

 

この桐生の食の共通点から、あるコンセプトを打ち出します。

それは、「炭水化物の街」です。

 

地方経済を活性化させるためにキャッチコピーを作る場合、

今のSNS全盛時代では目立ってなんぼとの事です。

 

「炭水化物の街」と聞いたら、「何だ?」と思われるのが

非常に大事です。

確かにまずは認識してもらわないと、この情報が溢れている時代に

目にも留まってくれないですよね。

僕ならこのキャッチコピーを見たら目に留まります。

 

また、地方経済が活性化するポイントがあります。

産業の誘致ではなく地元に以前からある「文化」や「環境」を

再生させると繁栄が長く続くとの事です。

 

産業でいうと桐生は栄えていた織物産業が衰退して、

消滅可能性都市までなってしまいました。

 

今回は、「炭水化物の街」という昔からある桐生の「食文化」を

強調しています。

地方再生のアプローチとして正しい方法との事です。

頭の片隅入れておくと、これだけ再生が必要な市区町村が多い今の時代に

役に立つ事があるかもしれませんね。

 

街を盛り上げるための施策

「炭水化物の街」とコンセプトを打ち出して

知ってもらうためのイベントを開催します。

 

「炭水化物の街」を盛り上げるため炭水化物を題材とした

デカ盛りメニュー」で人を呼ぶ事を考えます。

SNSで拡散してもらう狙いもあるためです。

 

イベント前に飲食店の方々を集めて説明会を行いますが、

反対意見が出てしまうんですね。

デカ盛りという事に対して「食料廃棄の問題」、「提供の際の問題」だったり

地産地消に焦点を当てた方がいい」というような意見が飛び交います。

 

地産地消に焦点を当てるという点では、今まで地元の食材をメインで

打ち出したイベントを開催していました。

他の地域でもやっているようなイベントの打ち出し方では、

他県からの観光客を上手く集められていなかったんです。

まずは、注目されて認知される必要がありますよね。

 

「デカ盛り」に対しての批判も、女性やお子さんにも楽しめる

「チビ盛り」もあってもいいのではないかという意見も出ました。

 

チビ盛りだと、量的には普通のメニューと変わらなくても

「かわいい名前の響き」だったり「デカ盛りはチョッと」という方にも

興味を持ってもらえるフックになりますよね。

 

最終的には、説明会に集まった多くの飲食店の方々が

佐瀬社長の意見に賛同しイベントが開催される事になりました。

 

これまでの集客のやり方を変える良い機会なので、

乗っかるしかないですよね

 

デカ盛りメニューの条件

デカ盛りもただデカくするだけではだめです。

佐瀬社長のデカ盛りの条件として以下の二つを上げます。

 

強烈なインパクト

ワクワクするエンターテイメント性

料理が出てくるだけで驚いてしまう事と

お客さんがワクワクするようなエンターテイメント性です。

 

いざ商品開発するとなると難しいですよね。

 

イベントに参加する飲食店の方々の多くは、頭を悩ませてしまいます。

長年同じ商品だけを提供してきた飲食店も多いので、

アイデアが上手く出せないのは当然かと思います。

 

花ぱんに至っては、170年レシピが変わっていませんでした。

170年ですからね。歴史がスゴイです。

試行錯誤しながら、なんとか商品開発をやり遂げてイベントを迎えます。

 

イベントの結果

佐瀬社長の集客目標人数は500人を掲げてしました。

 

アクシデントはつきものですが、このイベント当日にも

用意していたテントの3分の1もが強風で崩壊してしまいます。

群馬の「からっ風」恐るべしです。

 

急ピッチでテントを手直して、スタートに何とか間に合わせます。

開場前には135人もの行列ができ、無事スタートする事ができました。

 

ちなみにイベントの日ですが、偶然にも奥さんと会場の横を

車で通ったんです。しかも開場前と開場直後の2回です。

 

12時ちょっとすぎに通った際は、開場直後だったという事もあり

スゴイ人の行列ができてました。

「何のイベントなんだ?」と思いながらも素通りしてしまったんです。

 

奥さんからは「面白そうだから寄ってみよう」と言われたのですが、

行列に並ぶのは嫌だったので結局行きませんでした。すいません。

 

この番組を見て、あの時の行列はこのイベントだったんだと知って、

奥さんにグチグチ言われたのは言うまでもありません。笑

 

話を戻して、今回のイベントはテレビの力を使わずに

人を集められるというのも重要な一つでした。

 

コロナウイルスも当然影響ありますし、桐生のイベントで

500人の人を集めるのは結構な数だと思います。

 

結果的にどれくらいの来場者があったかというと

961名でした。

桐生市以外から161人、群馬県外からも42人の来場があったんです。

目標の人数の約2倍弱の人を集めたのはスゴイですね。

 

これからの桐生市に期待

番組内でイベント後に反響があったか店主の方々に聞いた一幕がありました。

 

ある店主の方は、地元の企業からデカ盛り店で使える食事券を

作ってほしいと相談があったそうです。

別の方は、デカ盛りの注文やチビ盛りの注文が

入ったりするようになりました。

 

また、シャッターが閉まっているお店を借りて、イベントで出店したお店の

出店計画をしているそうです。

これは、是非ともやってほしいですね。

 

今回は地上波で約2時間半も時間を桐生の立て直し企画の一本のみで

放送しましたから、テレビの影響も暫くあるのではないかと思います。

 

本領が試されるのは、テレビの影響のほとぼりが冷めた後に

市外や県外から人が集められるかが重要ですね。

 

この記事のまとめ

いかがだったでしょうか。

群馬県桐生市の立て直しについてご紹介しました。

 

桐生は食文化もそうですが、昔ながらの建造物や藍染の体験など

楽しめるポイントも多いです。

多くの方に訪れて貰えたらと思います。

 

少しでも参考になったら嬉しいです。

 

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